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2009年5月23日 (土)

BLACK BLOOD BROTHERS11 ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ 賢者転生― あざの耕平 富士見ファンタジア文庫

 

 

             あの うそつきめ。

 

 

1巻でコタロウ側からみた、あのシーン。
それを、ジロー側からの視点で見たシーンにして冒頭にもってこられたので
もう一度一巻を出して読みましたよ。上の台詞を実感をもって確認ですねw
ミミコが、脱出したコタロウが、そして・・・ジローが、ケインが。
香港での目論見が失敗した後も、手立てを考え、策を巡らせ、正に抗う事を「九龍の血統」
は、していきます。
それをジロー達は一つ一つはがし、破り、突き抜け、合流し力を合わせて・・・
混血児となったケインがカーサの前に姿を現したときのやりとりは、こう胸に迫る
ものがあります。カーサを一番近くで見てきて、混血児がどういうふうに見られるのか、
どういう風に扱われるのかそれを一番よく知ってるはずのケインが、とカーサが動揺する
様と、「もう百年-いや、せめて香港までにこうしていれば、いまとは違う未来が
あったかもしれません。許してください。」と言うケインの覚悟。その最後の言葉
「許してください」というのは、ケインの気持ちをよく表していると思います。
そして、戦うジロー達ですが・・・またもやコタロウがとらわれの身に。
自分をかばったがために、コタロウがさらわれたと自らを責めるミミコに、精神的にも
成長したジローは覚悟みせて、コタロウを、"賢者"を取り返そうと、前に進みます。
ミミコの機転で、特区から「九龍の血統」が逃げ出せなくなって、さぁこれから
最終決戦の前。桜舞う幹線道路でのミミコの血を吸うジロー。この情景の描写も
イラストもとても良いです。
そして、最終決戦。互いの知恵と力のぶつかり合い。それぞれがそれぞれを出し抜こうと
打ち倒そうと戦います。
そして・・・導主アダムが新しい今を生きる血統として、忌み嫌われるような能力を
持った吸血鬼の始祖として生まれたのは、人間と吸血鬼がお互いに認め合い共存できる
世界を作るために必要な転機だったと、その役目が終わろうとしていた"波"を最後の時
彼の目は見ていたのかもしれません。
物語は終わりを迎え始め、「九龍の血統」のそれぞれもその生涯を終わりに。
そして戦いが終わった後の、事後処理に奔走するカンパニーの面々。
満身創痍のジローに、入院したミミコ。
その二人にも、最後に残った事後処理ともいうべきものが。
ミミコはカーサと約束したあの事を少女に告げ、ジローはカーサをその血に刻みつけ
るように戦います。
それぞれの戦いを終えた二人が病室の窓越しで・・・くーっ!ああもう!
それから1年後、昼間の仕事を終え、海岸沿いを歩く二人のやりとり。
そこを読むたびにその情景が頭の中に浮かび、まだ、終わらないでくれ、もう少し、もう少し
と物語の先を読みたいのと、終わらせたくない気持ちがせめぎ合います。
そして、賢者の目覚める時が来ます。そこからの事は是非読んでくださいとしか
言いようがないです。本文中ではそこのやりとりは書いてないですが、頭の中で
その情景が見えてくるようで・・・。そこは、1巻のはじめと最後を読んでから
また読むと涙腺が(TT。
その後の賢者と従者にも、ほほえましさとほんのちょっぴりの寂しさも。

さて、このBBBというシリーズ本当に良い物語でした。
吸血鬼ものとしても、ファンタジー小説としても、胸を張ってお勧めできる本です。
次回作も本当に期待してます。

BLACK BLOOD BROTHERS11 ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ 賢者転生― (富士見ファンタジア文庫)

著:あざの 耕平
参考価格:¥840
価格:¥840
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